全く交流のなかった妹が亡くなり、財産状況等を調査して相続した事案
- 事案内容
- 依頼者(90代女性)には子供のない妹がいましたが、亡くなってしまいました。妹とは10年以上前から交流がなく、妹にどのような財産があるか、妹が亡夫から何を相続したのか等が全く不明でした。
そのため、依頼者は、そもそも相続していいのか、相続放棄をした方がいいのかさえ分からない状態でした。
- 対応
- 依頼を受けて戸籍を収集し相続人を確定させ、同時に妹の家から見つかった通帳等から預金口座を見つけたり、家付近の銀行の支店に照会をかけたりなどして相続財産を調査していきました。また信用情報機関等に照会し債務がないかも調べました。
その結果、合計で800万円ほどの預金が相続財産であることが分かり、債務を弁済しても1人百数十万の現金を相続することができました。
父親が亡くなり、母親に不動産を相続させて、現預金を兄弟で分けるという遺産分割協議書を作成した事案
- 事案内容
- 依頼者の父親は、母親と実家で同居していましたが、脳梗塞で突然亡くなってしましました。父親には、実家の土地建物と300万円ほどの預金がありました。
既に独立している依頼者と弟、母親で集まって相続をすることになりましたが、手続きや適切な形が分からなかったため、弁護士に相談することにしました。
- 対応
- 相談を受けて依頼者の希望を聞いたところ、実家の土地建物については、母親に継続して住んでもらい、母親が亡くなった段階で手放したいとのことであり、母親と弟にも確認したところ依頼者と同意見でした。
そのため、実家の土地建物を母親に、預金を依頼者と弟で分けるという遺産分割協議書を作成しました。
父親が亡くなった際に遺産分割協議が未了のままになっていた自宅不動産や預金について遺産分割の調停をした事案
- 事案内容
- 数年前に依頼者(50代女性)の父が亡くなり、依頼者と依頼者の母、姉が相続人になりましたが、父親の預金と自宅不動産について遺産分割協議をしないまま時間が経過しました。母と姉が父名義の自宅不動産を占有し、預金も父の死後にキャッシュカードでほとんど出金してしまっており、母・姉と疎遠になっていた依頼者は不満を募らせていました。
- 対応
- 依頼を受けて相続財産を調査し、母と姉に遺産分割協議を求める内容証明郵便を送付しました。しかし、母や姉からは当初反応が無く、数か月経ってようやく弁護士を探すので待ってほしいと連絡があっただけで誠実な対応はありませんでした。
依頼者も母親に対して調停を起こすことには最後まで躊躇していましたが、そのような対応をみて、調停を起こすこともやむを得ないと考えるに至り、家庭裁判所で遺産分割調停を申し立てました。
調停になると、母と姉も弁護士に依頼し、葬儀費用等の範囲や自宅不動産の評価についてお互いに主張の食い違いがありましたが、最終的には依頼者が280万円を現金で受領するという形で調停が成立しました。
夫が亡くなり、夫の前妻の子に相続放棄してもらったうえで、他の相続人で遺産分割協議を行った事案
- 事案内容
- 依頼者(40代女性)の夫には離婚歴があり、前妻との間に子どもがいました。その子どものほかに依頼者、依頼者と夫との間の子どもが相続人でした。前妻との子どもとは全く連絡を取っておらず、住所も不明だったことから、連絡を取って相続についての意向を確認することに手間がかかる状態でした。
- 対応
- 依頼者の夫の戸籍から相続人の調査を行い、前妻との子どもの住所を調べました。並行して行っていた遺産調査の結果も記載して文書により連絡を取ったところ、遺産を相続する気はない、今後も関わり合いになりたくないので相続放棄をしたい旨の連絡がありました。前妻との子どもが相続放棄をするにあたって必要な書類等をこちらから提供し、相続放棄をしたことを家庭裁判所で確認したうえで、依頼者と子どもの間で遺産分割協議書を作成しました。
債務を残して亡くなった父親の相続放棄を兄妹で同時に行った事案
- 事案内容
- 兄妹(50代の兄弟)の父親は、銀行からの多目的ローンや信販会社からの借り入れを残したまま亡くなりました。すでに母親は他界しており、父親の相続人は兄妹だけでしたので、相続放棄を検討しましたが、父親の借入先をすべて把握していたわけではなく、戸籍の収集等にも手間がかかることから、兄妹2名同時に相続放棄の申述を当事務所にご依頼いただきました。
- 対応
- 既に判明している債権者だけで300万円近くの借金があり、父親が残した財産と比べても、少なくとも150万円以上は債務超過であったため、弁護士と相談して、現状の債務額を前提にして、2名同時に相続放棄手続を行いました。その結果、兄妹ともに債務の支払義務を免れることができました。